タイル選び @岸井 智子

今週のリレーブログを担当する、meenaxy design一級建築士事務所の岸井です。

これまで私たちが設計させていただいた住宅では、キッチンのタイルをお客様に選んでいただくことが多かったのですが、振り返ってみるといつもその住宅のイメージを決めるような印象的なものを選んでいただいており、オーダーメイドで作る住宅の良さがとても出ていると感じています。これについて少し考えたことを書いてみます。

私たちが住宅の設計を進めていく上ではまず、施主の要望、予算等ををふまえつつ、プロジェクトの大枠(構造、ボリューム等)を決めていきます。これについては専門的な知識が必要な部分も多く設計者主導で決めていくことが多いですが、大枠が決まった後は余白を残しておくことで、施主にも意見を出してもらいやすい雰囲気を作ることが大事だと思っています。

そこで多く話題に上るのは仕上げの選定で、特にその中でもキッチンや洗面などに採用されることの多いタイル選びについては話が盛り上がります。

 

耐久性があり、様々なデザインがあり意匠性にもすぐれ、工場制作から施工にいたるまで手間もかかるのでそれなりに予算もかかる、結果として愛着がわきやすいのがタイルという素材なのではないかと思います。

 

また今の時代、プロに頼んでソツなく一定レベルでかっこいいもの、ではなく、自分独自の足跡やにおいを残すことの重要性が増しているとも思います。その表出として、自身でタイルを選ぶことに意味があるのではないかと思います。

 

こちらの住宅ではさらに、自身で選んだタイルを自ら施工されています。下地の調整を工務店にしっかりしてもらったこともあり、とても綺麗に施工できました。こういったことも家に対してより愛着が湧くきっかけとなるのではないかと思います。

 

このように、自分の家づくりにどのように関わっていくかを選ぶことができるのも、オーダーメイドで作る住宅の良いところだと思います。

 

meenaxy design一級建築士事務所

https://www.meenaxy.com/

著者情報

岸井 智子岸井 智子

岸井 智子 きしい ともこ

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一級建築士事務所

対話の中から、その場所や人だからこそある事柄を発見し、 お客様とともにオリジナルな空間を作っていきます。

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