金属アレルギーを鉄スチール手摺に麻縄巻いてデザイン

前回は鉄で製作するものの話 -スチール- 階段篇 でしたが、
つくるには鉄がいいけれど、触ると冷たいという一面も…。
特に手摺などをつくったときには感じることがあるのです。

そこでこんなことをしたり。

r0010020
写真1 縄巻きした手摺

これはスチールの手摺に麻縄を巻いたものです。
ここでは奥様に金属アレルギーがあり、塗装してあれば大丈夫とのことでした。
とはいえ…なにか巻きますか?という会話から始まりました。

太さや形状の様々な革紐や色々な素材の紐サンプルを取り、みんなで確認をして、
床材やそのほかのイメージと合わせて決めたのがこの時使った麻縄でした。

階段手摺だけではなく他に、吹抜に面した手摺や一階の二本組の丸柱にも麻縄巻をしました。

r0010071
写真2 吹抜に面した手摺

r0010051
写真3 柱に巻いた麻縄

結局、見積で出てきた金額が高かったこともあり、設計者自ら巻くことになるのですが…。
(どの職方さんがやれるのか建設会社も経験がなく、悩んだ結果、単価が高く出たようです。)

ここには写真がありませんが、他にも手摺に木をかぶせたりと
色々なバリエーションが考えられます。
スチールだけでは「ちょっと固いイメージだな…」と思われる方は、
他の素材と合わせることでまた違った雰囲気にすることもできるのでおすすめです。

菰田真志+菰田晶
有)菰田建築設計事務所

著者情報

菰田 真志 + 菰田 晶菰田 真志 + 菰田 晶

菰田 真志 + 菰田 晶 こもだまさし こもだあき

有限会社 菰田建築設計事務所

毎日を心地よく機能的に暮らせる建物。 街に調和しながら趣のある建物。 思わずニンマリ微笑んでしまう建物。 わくわくする建物。 そんな建物を生活スタイルや価値観を伺いながらひとつひとつ創ってゆきます。

− 最新イベント情報 −

「江戸Styleの家」オープンハウスのお知らせ 2024 年11月30日(土) @小泉拓也+栗原守

「江戸Styleの家」オープンハウスを11月30日(土)に開催します。2005年7月に竣工した自邸兼モデルハウスです。約19年が経過していますので、無垢の木などの自然素材が時間の経過とともに美しく変化(経年美化)している様子を確認することもできます。自然素材の小振りな住まい、あたたかく気持ちのよい和モダンな住まいの雰囲気をご自身の目と心で体感してください。 *「江戸Styleの家」はエコの取り組みでグッドデザイン賞を受賞しました。 *2021年12月「渡辺篤史の建物探訪」、「突撃!隣...