窓について/太田窪の家@菰田晶
「限られた条件の中でどのように窓をつくるか」
3回目は現在建設中の家「太田窪の家」です。北側が接道、東側は隣家があるけれど離れており余裕のある空間、西側は駐車場でその先に桜並木が見えます。そして南隣が非常に近く、高く建っています。問題のない敷地のように聞こえるかもしれませんが、光の取り込み方が意外に難しい家です。解決策として南側にロフト階高さのルーフバルコニーをつくり隣地から離し、ハイサイドとなる窓を取り付けて光を取り込むことを考えました。その光は2階のスノコ状の床から1階へと落ちてゆきます。
写真:左 ハイサイドライトからスノコへ落ちる光 模型でのシュミレーション 写真:右 ハイサイドライト 現場にて打ち合わせ中! 撮影:菰田建築設計事務所
設計の初めの段階、建て主さんはダイニングと繋がるバルコニーを希望されていたのですが、バルコニー自体の光のあたり方+他の部屋への光の差し込みを考え、ダイニングから見上げる視線で繋がるバルコニーを提案し、その案で進むことになりました。ダイニングは階下へ光を落とすスノコ状の床へと繋がっています。
写真:左 西側からの外観 東西へ貫く通り土間の両端には大開口が 写真:右 内部一階の東側の開口。らせん階段がついた様子。
このスノコ状の床は建物を3分割するように中央にあります。一階は通り土間です。家の東側は隣家と距離があり、西側は当面家が建つ予定がないため、この空間を光で満たすように両端に大きな開口部をつくっています。片側は光を通すスリガラス、もう片方は桜を眺めるために透明のガラスにしています。西日も当たりますが、それ以上にメリットのある選択だと思っています。
太田窪の家は、2月末の完成を目指して現在現場が進行中です。
菰田真志+菰田晶 リレーブログ記事
- リビングから離れた客間になる琉球畳敷きの多機能小空間のある住宅
- 注文住宅に本棚のある読書仕事する書斎をリビング隣りに設けた
- 注文住宅で寝転べる畳敷き小空間旗竿狭小地の工夫
- 注文住宅のリビングに面した収納スペースのような3畳敷き小空間
- 注文住宅の中に書斎客間収納の小空間を確保する
- 将来の家族構成の変化を予想した間取りプラン準備設計
- 家族構成の変化に順応できる将来の間取りプランの予想設計
- 設計事務所を選ぶ方法:建築家本人に会って話して相性を試す
- 畳タタミ床の洗濯物取込み書斎家族の本棚ごろ寝の出来る小空間スペース
- 普段使いの小空間で寝転べる客間にもなるリビング隣の畳スペース
- 注文住宅リビング隣り和室でない寝転べる畳で床下収納の賢い間取り
- 注文住宅の玄関や表札インターホンポストを鉄製スチールドアで特注する
- 注文住宅一戸建ての外部窓サッシの防犯面格子物干を鉄製スチールで特注する
- 金属アレルギーを鉄スチール手摺に麻縄巻いてデザイン
- 注文住宅のスケルトンオープンらせん階段を特注鉄スチールデザイン設計
- 注文住宅なら既製品材料部品がなくても特注製作品でつくる
- 戸建て注文住宅の遮音方法と性能技術について
- 注文住宅一戸建ての外部騒音の遮音方法技術と設計
- 住宅建物の屋内部の騒音を遮音する技術方法と設計
− 最新イベント情報 −
オープンハウス(完成見学会)11/14 ひなたの家 @七島幸之+佐野友美
この度、アトリエハコ(@七島幸之+佐野友美)で設計監理を行った「ひなたの家」が完成致します。 お施主様のご厚意によりオープンハウス(完成見学会)を行わせて頂く運びとなりました。 この住宅は、建築家31会の家づくりイベント「建築家31会 展示・相談会・ワークショップ vol.30 at 江東区文化センター」をきっかけにスタートした ご夫婦とお子さんのための住宅です。 都市区画整理事業が進む街の中の、鰻の寝床。 街の歴史がスタートしたばかりのような均質でフラット...