『間取りの模範解答』深い軒のある二世帯住宅 @幸田真一
建築家31会の新刊『間取りの模範解答:心地よい住まいをつくる建築家の視点』に、幸田真一の設計監理した住宅『深い軒のある二世帯住宅』が掲載されています。今回は、誌面では伝えきれなかった完成写真や図面を交えて、この住まいの魅力を詳しくご紹介します。
仲良しな家族こそ、完全分離の二世帯住宅で気兼ねなく住まう
都内での建て替えの計画です。二世帯住宅への建て替えにあたっては、上下階のそれぞれの世帯の間取りを現代の生活にあったプランニングでまとめ直し、二世帯で住まうことの意味を加味して再構築しました。
深い軒の下に暮らす二世帯住宅
旧家屋でも印象的だった深い軒をキーワードに、家業に必要とされる空間を現代の生活にあったプランニングでまとめ直し、二世帯で住まうことの意味を加味して再構築しました。玄関の下屋を支える旧家屋の丸太桁はこれから毎日家族を出迎えるという新しい役割を与えられ、家族のシンボルとなって家を見守っていくことと思います。

客人を迎え入れる玄関と客間
二世帯の空間の間に玄関ホールと客間を挟むことで、生活音の問題や距離感をさりげなく配慮しています

親世帯は昔ながらの応接間が個室化できるスタイル
来客時、引戸を閉めれば応接間を個室化できるリビング。仏壇はフローリングの部屋に置いても違和感がないモダンなデザインで造作しています。ダイニングキッチンとは圧迫感のない建具でデザインしています。

子世帯は子供の気配を感じ取れるリビングインの個室レイアウト
親御さんからの要望で、子供部屋はリビング経由になるように部屋の位置を設定しています。書斎にはリビングやキッチンと区切れるよう両側に引込み戸を用意。ときには奥さまがひとりになれるスペースとして活用が可能です。

まとめ
仲良し家族だからこそ、上手に距離感のとれる完全分離型の二世帯住宅をお勧めします。上下階の世帯の生活時間帯のズレは必ずおきますので、プランニングでできる限りの物理的な配慮をしていくことをお勧めします。
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