住まいに光と風を効果的に取込む天窓(トップライト) @石井正博+近藤民子
今週の “リレーブログ” を担当します、設計事務所アーキプレイスの石井正博+近藤民子です。
私たちは男女ペアの視点を活かして、暮らし易さ(光と風、家事動線、収納など)とデザインのバランスのとれた家づくりを目ざし「敷地とライフスタイルを活かした家づくり」をテーマとして設計活動をしています。
今回の“リレーブログ”では、住まいの環境にとって欠かすことのできない光と風を、室内に取り込む方法の一つである天窓(トップライト)について「住まいに光と風を効果的に取込む天窓(トップライト)」と題して書いてみます。
1.住まいのメインの採光として使う天窓(トップライト)
建物が密集した敷地はで外壁面からの採光が難しい時がありますが、そういう時に検討したいのが、住まいの中心に明るさをもたらすことができる天窓(トップライト)です。
『神楽坂の家』の北側の屋根に設けた天窓(トップライト)は、3m×1.7mの大きさがあり、3階のオープンスペースを明るくするとともに、吹抜を通して2階リビングにも十分な明るさをもたらしてくれます。
2.住まいの中央に効果的に採光できる天窓(トップライト)
周囲を8軒の建物で囲まれた敷地に建つ『囲まれた家』では、建物中央に設けた天窓(トップライト)からまず2階に採光し、その光を半透明の床を通すことで1階まで届け、1階でも自然光の明るさを感じられるようにしています。
天窓(トップライト)は同じ面積の窓の約3倍の明るさを室内にもたらしてくれますが、反面、夏の直射光をそのまま室内に入れると暑くなりすぎてしまいます。そのため天窓(トップライト)の大きさや向きは十分検討し、ガラスには熱射を遮る効果のあるもの(Low-Eガラス)を使ったり、室内側に光の量を調整できるのロールスクリーンを取り付けるなどの対策も必要となります。
3.開閉でき換気・通風にも使える電動タイプの天窓(トップライト)
『ひかりを組み込む家』では、構造の関係で2、3階の中間レベルにあるトイレに窓を設けることができませんでした。そこで電動開閉式の天窓(トップライト)を屋根面に設けることで、自然光の明るさを感じられて、通風・換気も十分に行うことができるトイレ空間を実現しました。
4.吹き込みセンサーを備え、安心して使える開閉タイプの天窓(トップライト)
現在工事中の『ミカンの木が育つ二世帯住宅』では、将来の子供室になる部分の天井に、天窓(トップライト)を二つ並べて設けています。これは電動で開閉できる天窓(トップライト)なので、天井の高い部分に溜まる熱気を、開けることで効率よく外に排出することができます。熱気を排出することで、窓からは新鮮な空気が室内に呼び込まれます。
この既製品のトップライトはLow-eガラスとサンシェードで断熱と日射調整が可能なのですが、さらに、突然の雨には吹き込みセンサーが反応して自動で閉まる機構を備えているため、天窓(トップライト)を開けたままでも安心して出かけることができます。
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