「家を安く建てる方法」@北島俊嗣

家の価格金額コストを抑えることは決して簡単なことではありません。それは工事をする関係者の中には自分の利益を確保するために努力する人がほとんどですが、逆にお客様のコストを抑えようと努力する人が居ないからです。それは自らの利益を縮小することになるので、悲しい説明からしてしまいましたが現実です。ではどうするか?項目を上げると以下の様になります。
(a)面積規模を必要最小限にすること
(b)建物形状を単純にすること
(c)部屋の数を少なくすること
(d)関わる登場人物を少なくすること
(e)上記(a)~(d)を理解して実行する建築家をパートナーに選ぶこと
です。

(a)面積規模を必要最小限にすること とは、
工事金額は原則その規模に比例しますから、出来る限り余分な場所を無くして、面積を必要最小限にすることです。しかし、それぞれの部屋を最小限にしても隣り合う部屋との関係や動線を解決しなければならず、最小限にするにはプランニングの技量が必要になります。

(b)建物形状を単純にすること とは、
造り易くすることです。同じ大きさ粘度で作った彫刻があったとします。ひとつは直方体6面体、もう一方はダイアモンドの58面体とします。どちらが手間や時間が掛かるでしょうか? それは面数の多い方ですよね。同じ大きさでも手間の掛かる方が値段が高くなるのは理解出来るでしょう。家も同じで、全体の形を単純明快にすることは作り易さにつながり、手間も少なくなり、工事費も抑えられます。

(c)部屋の数を少なくすること とは、
中身の要素を少なくすることです。ここに同じ容積の弁当があったとします。ひとつはご飯だけの日の丸弁当、もう一方は間仕切で区切られた中に沢山の種類のおかずが詰まった幕の内弁当。前項同様、同じ容積でも種類も手間も多い方が時間も値段も高くなるのは歴然としています。部屋数が多くなれば、扉も照明も収納もエアコンも増えます。当然、数が増えれば工事費も高くなります。つまり出来る限り部屋数を少なくすることはコストを抑えることにつながります。

(d)関わる登場人物を少なくすること とは、
家を建てることに関わる人数を最小限にすることで、人件費を抑えることです。全く同じ形、大きさの家があったとします。これを造るのには同じ材料と同じ職方さん達の作業が必要です。ここまではコストにさほど差が出ません。これに取り巻く必要関係者としては、設計者(建築家)と職方さん達を取りまとめる工務店様だけで済みます。これに対しハウスメーカー様は、営業窓口様から沢山の会社員を抱え、大きな社屋を持ち、大々的な宣伝をしています。これらの人件費や宣伝費は全て工事費に含まれます。どちらが高額になるかはお判りでしょう。関わる登場人物を少なくすることは、設計者(建築家)と職方さん達を取りまとめる工務店様だけの組み合わせです。

(e)上記(a)~(d)を理解して実行する建築家をパートナーに選ぶこと とは、
上記(a)~(d)を実現するにはどうすれば良いかということになりますが、面積規模を最小限にしながら建物形状を単純にしながら部屋を増やさない様にすること、すなわち、工事をする方々の経費を圧縮する(企業努力や利益を圧縮する)こと無く、自らの技量=デザイン力でコストを抑える方法を実行出来るのは、建築家(設計事務所)しかいません。